さて、今回から大学選びに結びつく、
具体的な条件についてお話していきます。
初回の今日はこれです。
●1クラス人数
これ、むちゃ大切です。
圧倒的トップ条件です。
それを説明する前に、
根本的な問題について考えてみましょう。
「あなたはなぜ留学するのですか?」
「留学の授業に何を求めるのですか?」
「留学って何を勉強するのですか?」
もっと言うと、
「語学学習ってなんですか?」
一般的な日本人にとって、
「語学学習=学校の英語教育」
ですよね。
具体的には
「文法知識の習得」
ではないでしょうか。
確かに文法は必要です。
基本がないと、聞き取りも会話もできません。
同時に文法だけではダメという方もいるでしょう。
文法教育ばかりやってるから、
日本人は試験は解けるけど、聞けない、話せない。
うん。
どちらも正しいです。
どちらも正論です。
けどね、
中国留学した場合をイメージしてみてください。
このメルマガを読んでくださっているみなさん、
私と同じ留学仲介の同業者さんを除いて(笑)
ヒアリングって苦手でしょ?
留学してすぐに聞き取れるようになるわけないです。
最低でも半年は必要ですよ。
そんな聴力で中国に留学して、
ろくに聞き取れない中国語で、
ややこしい文法を説明されて、
分かると思います?
分かるわけないんですよ。
百歩譲って分かるとしても、
必死に聞いて、聞こえなかったところを聞き返して、
また必死に考えて。
すっごい時間がかかるはずです。
何を言いたいか。
留学して文法を勉強するのって、
天文学的に効率が悪い。
愚の骨頂です。
日本人が中国語の文法を学ぶ。
最も効率の良い方法は、
日本語で書かれた文法書を使って、
日本人に教えてもらうことです。
ちなみに、
中国の大学の日本語学科。
私は200校ほど訪問したんですが、
すべての大学で文法を担当していたのは、
中国人の教員でした。
中国留学に文法習得を求めてはダメです。
時間効率が悪すぎる。
日本で日本語で書かれた文法書を片手に、
独学した方がはるかに成果は上がります。
これは100%間違いありません。
じゃぁ、
いったい何のためにわざわざ中国に留学するのか?
それはひとえに、
聴力と会話力を鍛えるためなんです。
聴力と会話力ばかりは、
座って授業を聞いていても身につきません。
どれだけ聞いて、聞き返して、
話して、話し返したか。
その量に比例します。
でも無理でしょ。
日本でそんな環境をキープするなんて。
だからわざわざ中国に行くんです。
文法を学ぶために中国に行くのではない。
中国留学の目的は、
ただひたすら、聴力、会話力養成のため。
これ、スーパー重要な考え方です。
ここを絶対に間違わないでください。
そういう姿勢に立つと、
留学中の授業に対する考え方が、
根本的に変わってきます。
授業科目はいろいろあります。
文法とか、閲読とか、作文とか。
もちろん、聴力、会話の授業もあります。
けど、留学の目的は聴力と会話力です。
文法習得を期待してはダメです。
じゃぁ、文法の授業中は何をするのか。
言うまでもありません。
聴力と会話力を養成するのです。
文法を説明する先生の話に、
必死で耳を傾ける。
そして聞き取れなかったところを聞き返す。
そうやって、聴力を伸ばすんです。
よく分からない部分があった。
それ、めちゃラッキーです。
だって、質問できるでしょ。
質問=会話です。
中国語で質問します。
先生の答えがよく聞き取れない。
もう一度聞く。やっと聞き取れた。
でも、納得がいかない。
で、また中国語で質問する。
それを繰り返すことで、
聴力と会話力が劇的に鍛えられるんです。
文法なんて単なる会話のテーマです。
作文の授業だろうがなんだろうが、
徹底して聞くこと、話すことに注力する。
そうすることで、
中国留学じゃないと身に付けられない、
聴力と会話力を養成するんです。
中国に行って文法を学ぶんだと思っていた方。
それは間違いです。
文法は日本で勉強してください。
百歩譲って、寮の部屋で独学してください。
わざわざ会社を辞めて、
1年という時間を費やして、
100万円というコストをかける。
それはただひたすら、
聴力と会話力を身に付けるためなんです。
前振りが長くなりました。
本題の1クラス人数です。
例えば、
Aクラス:25人
Bクラス:5人
どちらの方が聴力、会話力を伸ばせますか?
言うまでもなくBクラスですよね。
でも、
「口を開く機会が5倍になるから」
と思ってる方、
それは間違いなんです。
同じクラスの5人なんだから、
発言の機会はみんな等しく5分の1。
それはのどかで平和な島国日本の発想です。
大陸国家の中国で、
アメリカ、イタリア、ケニアなどなど、
大陸国家から留学生が来てるんです。
そこにあるのは悪平等ではありません。
自己主張と弱肉強食です。
私は数百の大学を見てきました。
授業風景も何度となく見てきました。
そこに平等なんてありません。
一部の押しの強い学生が、
延々と話し、延々と質問します。
「お、先生、今日の服かわいいね。」
「え?今の説明分からない。」
「じゃぁ、こういう言い方はあり?」
「僕は作文こう書いたんだけどダメ?」
「先生、もうチャイムなったから終わろう~」
強い連中が延々と話し続けるんです。
他の弱い方々は、
ただひたすら彼らのやり取りを見詰める。
同じ学費を払っているのに、
一部が延々と話して成果を得、
残りはギャラリーに徹する。
これが中国留学の実態なんです。
けどね、
他を押しのけて延々と話し続ける。
日本人にできますか?
20人クラスで授業を受けていて、
聞き取れない単語があった。
イタリア人だったら躊躇しません。
即座に「何?」と聞き返します。
けど、日本人、そして韓国人、
儒教文化圏の我々には無理なんです。
他の19人を押しのけて、
19人の38の瞳がジッと見詰める中、
「今の単語、もう一度言って下さい。」
これ、普通の日本人には無理です。
なぜ25人のクラスより5人のクラスのほうが良いのか。
それは発言機会が5倍になるからではありません。
見つめる瞳が5分の1に減って、
声を上げるハードルが一気に下がるからなんです。
そして、そこであなたは5分の1を求めてはダメです。
絶対にダメです。
そうじゃなくて、
自分が延々と話し続ける人になるんです。
5分の1ではなく、5分の4、
あわよくば5分の5すべての果実を独り占めする。
それくらいの気持ちじゃないと、
中国留学では勝ち残れないんです。
圧倒的成果を得ることはできないんです。
あなたがごく平均的な日本人であるならば、
25人のクラスを選んだ瞬間、
留学の敗北者になることが決定します。
我々は日本人なんです。
日本人にとって不利な環境を選んではいけません。
有利な戦場で戦わないと負けるのは分かりきっている。
声を上げるハードルが低い少人数クラス、
勝つ確率が圧倒的に高くなる戦場を選んで、
低いハードルの中で延々と話し続け、
ぜひぜひ、聴力、会話力をアップさせてください!
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【今週のまとめ】
1) 文法を学ぶために留学するのではない
2) すべての科目は聴力、会話力のためにある
3) 留学の成果は平等ではない
4) 少しでも1クラス人数が少ない大学を選ぶべき
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